ツナデレラ 〜1万HIT記念小説〜

にょた(♀)ツナで、スレツナ。面倒くさがりや。
ツナ総受け、のつもりですが最後には一人におちつくと思われます。
読みにくいと思われますが、そのへんはご了承いただけると嬉しかったりします。



あるところにツナデレラという一人の少女がいました。
ツナデレラは、酷くみすぼらしい格好をしています。あだなはダメツナです。
ツナデレラは、持田という義姉・ビアンキという継母と一緒にすんでいました。
二人はツナデレラにつらくあたり、いじめていましたが、それでも健気にツナデレラはがんばっていました。

「ダメツナ、おまえ食事の準備は未だなのか!さっさと作れよ」
「ひえっ、はい、持田義姉さま。今すぐ作りますーっ!」
「ツナデレラ、掃除がきちんとなってないわ。こんなんじゃどこにも召し取ってもらえるわけないわね」
「ごめんなさい、ビアンキお義母さま! 掃除しなおします!!」

だれがみても、気弱でかわいそうなツナデレラでしたが、ひとつ隠し事がありました。
性格がけっこうなわるだったのです、ただの気弱な少女ではありませんでした。
言いつけられた掃除もよくさぼるし、料理だってめんどうだからてきとうに作っています。
でも、それが知られると義姉さまと継母さまの仕打ちがもっとひどくなるので、ツナデレラは森にいる動物たちのまえでしか本性をあらわしませんでした。




ある日のことです。
この並盛国のお城から、舞踏会がひらかれるという招待状がとどきました。
もちろんツナデレラにも届いていたのですが、義姉さまと継母さまがツナデレラがみるまえに捨ててしまいました。
それにツナデレラには着ていくドレスも、はいていく靴もありませんでした。
そして行く気もまったくありませんでした。
てきとうに平穏な生活をおくって一生をすごしたかったのです。
ツナデレラは表面上はかなしみながら、こころのなかでは二人がいない間のんびりできると思いながら、義姉さまと継母さまをみおくりました。

さて。いま家はツナデレラひとりです。
ツナデレラは家をあけひろげ、森の動物たちをまねいていました。
のんびりと読書にいそしんでいると、なにやら家のそとからひとの声がしました。

「おい、誰かいねぇのか」

誰だろうとおもいながらも、めんどうなことに巻きこまれるのがだいきらいなツナデレラは、しらぬふりをして本のつづきに目をおとしました。
こんどはあしおとがこちらに向かってきます。さきほどの声のぬしな気がします。
それでも、のんびりしていたいツナデレラは本をよんでいます。
すると本にかげがおちました。
ツナデレラはだるそうに顔をあげました。

「いるじゃねーか。返事しろよテメー」
「・・・誰だよ」

そこにはまっくろなスーツに身をつつんだおとこがたっていました。
ツナデレラは16ですが、それよりは年下にみえました。雰囲気はひどくおちついています。
髪もしっこくで、瞳もひかりのないまっくらなやみです。
手にはなにやら長い、さきっぽがくるくるして、反対がわはとがっている木のつえを持っています。

「俺はリボーンだ。ダメツナ、おまえを舞踏会に出させてやる」
「なんでオレの名前どころかあだ名まで知ってんの?」
「一応魔法使いだからな、それくらいは知ってるさ」
「ふーん・・・」

それだけきいて、ツナデレラはふたたび視線を本にむけました。
リボーンと名のったおとこの頭に、けっかんがうきました。

「だから、舞踏会に出させてやるっていってんだ。感謝しやがれ」
「出たくないし」
「つべこべ言うんじゃねーよ」

リボーンはそういうと、ツナデレラに魔法をかけました。
質素なツナデレラの服がまたたくまにキレイになりました。
手入れをしていないかみの毛だって、さらさらです。うしろはふわりと流れていて、かざりにかわいらしい花までついています。
足には透明なガラスのくつがはかせてありました。
ツナデレラはガラスのくつをじっと眺めています。

「気に入ったか?」
「歩くと痛そうだよね、これ。やだな」

またもこめかみにけっかんが浮きだしたリボーンは、ツナデレラを魔法でむりやりつれだしました。
抵抗するのさえ、めんどうになっていたツナデレラは、おとなしくリボーンの手のなかで読書にいそしんでいます。
家のそとにはかぼちゃの馬車と、白馬がいました。
リボーンはツナデレラをかかえたまま、馬車にのりこみました。




並盛国のつぎの”あとつぎ”である王子さまはたいへんなひとでした。
なまえをヒバリといい、いまの王さまである父のディーノとは似ても似つかない黒いかみと目をもっていました。
そんなことはもんだいではありません。
このヒバリ王子は、よく町をはいかいしては、町人をたこなぐりにしました。
りゆうはありませんでした。しいていうなら複数でいることが、ヒバリ王子のいうところの群れているのが気に入らなかったそうです。

そんな王子の18さいの誕生日に、舞踏会がひらかれることになりました。
いろんな国の王さま・王子さま・后さま・王女さまがよばれる予定でしたが、ヒバリ王子のことをかんがえて、最低限のひとしかよびませんでした。
それでも王子は嫁さがしをしなければならなかったので、しかたなしに国中のおんなのこを城にしょうたいしました。




「あー・・・面倒、なんだってオレがこんなとこに。家でのんびりできればそれでいいのに。・・・なんか嫌な予感がすごくする」

ツナデレラはたくさんの人がいるなか、ひとりぽつんとつぶやきました。
ツナデレラのいやな予感ははずれたことがありません。ツナデレラはすぐに帰りたくなりました。
ですが、さきほどのまほうつかいの言葉をおもいだしました。
「いいか、12時ジャストに城を出ろ。それ以外に出たら必ず連れ戻してやるからな、ダメツナ」
あまりにみがってな言葉です。
ツナデレラはすみにいれば、誰もよってこないだろうとかんがえ、舞踏会にでました。


広間にはおおぜいの着飾ったひとたちがいます。
ツナデレラがぼーっと立っていると、その視界にきらりとしたものが入りました。
人工的なものではありません、それはかみの毛でした。
それはツナデレラがのぞんでいる平穏なせいかつをおくるうえで、会ってはならないひとのモノだとツナデレラは思いました。
ツナデレラはいそいで舞踏会のかいじょうをでました。
リボーンは、城のそとには出るなといったのですから、ツナデレラが城のなかのどの場所にいこうと、かんけいないのです。

(ああ、いやだいやだ。美味しい飯でも食べようと思ってたのに)

じぶんは一般的で、平穏でのんびりとしたくらしを望んでいるのです。
おいしい食事はみりょくてきですが、多少めぐまれていなくてもいまの平凡のせいかつとはかえられません。
ツナデレラが虫のなくおなかをなだめながら あるいていると、VIPルームらしきところにたどりつきました。
みまわしても誰もいません。いまはあいさつまわりで忙しいのでしょう。
ツナデレラはソファーにこしかけます。

「大体なんであいつがいるんだよ! 結構離れてるじゃんこの国? ・・・まあ王族だからか」
「あぁ?」

ツナデレラのこころの声は、いつのまにかほんとうに音がでてしまっていたようです。彼女のひとりごとに返事がありました。

「あ、すみません、独り言です・・・・・・」

ツナデレラが声のするほうにふりかえると、そこには金の色が。逃げてきたはずの金のかみがそこにありました。
とうぜん、かみの毛だけあるわけではなく、毛には人がついています。
いえ、人に毛はついています。

「ツナ・・!?」
「コロネロ・・・」
「お前っ・・! ああ、”並盛の秩序”の嫁探しか・・・・」

金のかみをもつコロネロは、つりあがっている目を驚愕にみひらかせました。
ふたりは古いしりあいなのです。
かんどうの再会だろうかとおもいますが、ツナデレラはさきほど彼からにげてきたのでした。
ソファーからたちあがる勢いをりようして、ツナデレラはコロネロのおなかにひじをすべらせました。
完全に不意打ちのはずですが、手ごたえがかたいです。
むかしから屈強だった彼ですが、さらに鍛えているようでした。

「ぐっ、ぅ・・・」

みぞおちを押さえて、おとこはその場にしゃがみこみます。
ツナデレラはひとこと「ごめん」というと、一目散にかけだしていきました。

「くそ・・・、相変わらず痛ーぜコラ。・・・おい、リボーンいるんだろ!」

コロネロがよびかけると、だれもいなかったはずのところから暗闇のいろをした彼があらわれました。
ツカツカとうずくまっているコロネロにちかよります。

「だせーなコロネロ。あれくらいで倒れるか?」
「うるせー! ツナはあの頃よりも強くなってんだよ」
「それよりもどーすんだ? 今日は”秩序”以外にも、名だたる国の次期王が集まってんだぞ。ツナをとられるかもな」
「なっ・・・!」
「精々頑張るんだな婚約者。俺もあいつを気に入った、グズグズしてると掻っ攫うぜ」

リボーンはハ、と鼻でわらってその場をさっていきました。





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なんかやっちゃった感があります。
総受けって楽しいなぁと思いました。きっとこのままグダグダ進みます。
あ、忘れてた。フリーですのでお持ち帰りOKです・・・よ。誰もいらないか (ノω`)
中の文章だけひっぱってってくだされば。あと明記さえあれば。
07.6.13

photo by 君に、