twin
題名は軽く無視して、双子じゃないです。リボツナ寄りのツナ総受け?
ダメツナがマフィアになった。
ダメツナは何年経とうとやはりダメツナで、普段の様はおっちょこちょいでダメっぷり。
だがいざとなればボンゴレ10代目として差し支えない戦闘能力、いや、歴代ボスの中でも初代以来の逸材だった。
そんなダメツナがボスの座につき、仕事にも慣れて(ただし失敗多し)きたころ。
それは起きた。
「ダメツナ、いつまで寝てやがる」
ツナを起こす役目はマフィア界No.1の殺し屋にして、ツナの中学校から現在までの家庭教師を担っている彼。
1歳児であった彼も12年経った今では、立派な青年へと成長している。
だけど黒いスーツと帽子にカメレオンにくるくると巻いてあるモミアゲという特徴は、ツナと彼が出会った頃から一切変わってない。
ツナのほうが変わっていない。
未だにスーツさえ着てなければ中学生と間違えられる。
あえて変わったところを言えば、ツンツンと縦横無尽に跳ねている髪の、えりあしを色々あって(説明すると非常に長引くのでここでは伏せておく)伸ばしたところだ。
「ツナ・・・?」
リボーンは寝ているツナに違和感を覚えた。
常ならば朝に非常に弱いツナも、リボーンが部屋に向かうころには、辛うじて体を起こしている。
頭だけ寝ているという変に器用な彼を、脳細胞ごとを活性化させるのがリボーンの朝の日課となりつつあるのだ。
なのに、ツナは布団をきっちりかぶり、すやすやと眠っている。
それだけならば平日の朝だが、珍しいで済んだだろう。
だがツナが朝起きるためにセットしていある、6つの目覚ましが破壊されているのだ。
ある物は大幅にへこんで、ある物はそこそこ広い部屋の壁まで吹っ飛んで、ある物は明らかに原型を留めておらず、半分残っている文字盤と針が辛うじてそれが元時計だったことを物語っていた。
ボンゴレの中でも慎重派なリボーンは、見かけと気配は明らかにツナなそれに、銃を抜く。
ふわふわと窓からの風に揺れるキャラメル色の頭めがけて、銃の柄を振り下ろす。
ぼふっ
だが銃は彼にかすりもせず、ベッドに当たっただけだった。
つまり、寝ていたはずの彼が、銃が振り下ろされると同時に避けたのだ。
リボーンは眉をピクリと動かして、男に銃口を向けなおす。
「あっぶねー! 寝込みいきなり襲うなよ」
彼は警戒心なくペタンとベッドに座ったままだ。
「てめーツナじゃねぇな? ツナをどうした」
「どうして? オレはツナだよ、リボーン」
にやりと、これまた違和感たっぷりの、だがどこかで見たことがあるような笑みを浮かべた。
「ハッ、てめーがツナだと?」
「うん、って・・・あら・・・? 喋れてる? 動かせてる?」
男は声もツナだった。
自身の手を見て、その童顔に触れてみたり、一回転してみたり。意図の掴めない行動もツナそのもの。
ツナはリボーンが銃口を向けているにも関わらず、クローゼットを開けて着替えだした。
普段仕事時にツナは無地の淡色のシャツに黒に近い色のスーツを着る。
だが彼は違った。
シャワーを浴びて後は寝るだけの時とか(8割はパジャマ)、プライベートで外出予定のない日(それにしたって上着を合わせる)とかにしか着ることない、ぶかぶかのノースリーブ。下には動きやすそうな、短パンである。
着替える前より軽装になっている。
覗く白い四肢が、リボーンには目の毒だ。
筋肉のついた綺麗なわきも、欲情を駆り立てる。
「てめー・・・銃が見えねーのか?」
「見えてるけどさ、お前はツナを撃てないだろ」
「お前はツナじゃねー」
「ツナだよ。この愛くるしい容姿のどこがツナじゃないんだ」
「・・・・ツナは自分のことを平凡だと思ってやがるからな」
中身はともかく、体はツナのもので間違いないだろう。
童顔、幼さ、透き通るように白い肌、人間とは思いがたい髪質、男にしては高い声、すべてが同じだ。
やはり中身だけ違うのか。
それにしたって、ところどころツナのくせが男にも表れる。本人が自覚していない、些細なものでさえ。
・・・うまくつかめない。
リボーンは静かに銃をしまった。
「さて!」
「まて、どこへ行く気だ」
そのままの姿で背伸びをし、唯一外へと出られるドアへと手を伸ばしたツナ。
リボーンはすぐに引き止めた。
中身が良く分かっていないまま、さらにはそんな姿で出られては周りに、特に一部に弊害が出る。
「ん? 守護者の奴らに会っておこうと思って」
「駄目だ。てめーの正体がはっきりしてから、んでツナが戻ってからだ。何よりそんな姿で行くな」
「だからぁ、オレがツナだっつってんだろー。正体はっきりしたし、ツナは戻るもなにもいるし、後は服だけか」
「人の話を聞きやがれ」
リボーンから殺気がわきたつ。
だが、ツナはピクリとも反応しなかった。
そのかわり、ツナは緩やかにリボーンを振り返って、いきなり抱きついた。
もともとツナの体臭は限り無くないに等しく、常にシャンプーやボディソープの薄い清潔感ある香りをその身にまとっていた。
わずかにその香りがする髪が、リボーンをくすぐってくる。
細い、体。
肉つきのわるい、手。
手が、首筋にまわっている。
日を知らないような白い、肌。
シャンプーの、香り。
くらりと香りに酔った、その一瞬の隙をつかれた。
「ばーか」
言葉を発したと動じに、ツナの手刀がリボーンの首筋に落ちる。
しまったと思うも、その手刀は強さ・場所ともに完璧で、リボーンの意識は程なくして落ちた。
「おまえら守護者がダメツナにベタ惚れなことくらい知ってんぜ? 気づいてないのはこいつぐらいなもんだ」
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もうしわけない何を思ったか拍手、ランダム設定にしてたようです。ほんとごめんなさい。
下ネタ豊富に含んでいくと思います・・・スレてるツナの性格の通りに。
望みのツナと性格違いますよー。双子でもないです。題名はなんとなくなので。最後に誰がくっつくかは内緒(うざい
07.05.18

photo by 君に、